2016 - 06 - 27
ツラい時こそ経験値を上げる時であって、自分が他人を支えるために成長している過程なんだ、と…そう思える人になりたいのです。
お通夜に出席してきました。
笑顔が素敵な
彼女のことが心配でした。
テレビのニュースで
知り合いのお父さんの名前が
流れているとは思いもよらず…
数時間前まで元気だった自分の父親が
もし突然、何の前触れもなく逝ってしまったら…。
私はどんな表情で
彼女の心を受け止めたら良いのでしょう。
私の顔を見た瞬間に、彼女は言いました。
「愛ちゃんのこと考えてたんだ…」
時間が12年前に遡った気がしました。
彼女はその時の私を知る大切な友人の一人です。
私は今でもお通夜やお葬式の時は
当時の様子が鮮明に脳裏に浮かんできて、
自然と鼓動が早くなります。
「愛ちゃんは…すごいね…」
私の返事は声になりませんでした。
泣き腫らした跡を残しながらも、
その表情はいつもの彼女の素敵な笑顔でした。
当時の私は、どんな表情をしていたのでしょうか。
あの永かった一日を思い出します。
すごいのは彼女の方です。
涙をこぼしながらも気丈に振る舞い、
しかも当時の私の心境まで思慮する優しさ。
そんな…彼女なのです。
そんな彼女に、
私ができることがあるとするならば…
私を思い出してくれることで
ほんの少しだけ
彼女の心の負荷を軽くしてあげられること。
「誰にもわかるわけない!」
ではなくて、
「あの人はこんな気持ちだったんだなぁ…」
と、自分だけの殻に閉じこもらない
その”きっかけ”になれること。
そう考えているうちに、
ツラいことが多いことは
そう悪いことではない気がしてきました。
だって、自分が今ツラい時に
どうして欲しいか、
何を欲しているか、
それがスッと心に届くのは、
そのツラさを乗り越えてきた人の声。
今がツラくても、
それを乗り越えられたら…
他の人がツラい時に
きっと心の支えになってあげられる。
私の周りには笑顔が素敵な人がたくさんいます。
その人たちも…
オモテには出さない
ツラいことをたくさん乗り越えてきている。
だから今、自分は
その経験値を上げる時であって、
自分が他人を支えるために
成長している過程なんだ、と…
ツラい時こそ
そう感じられるようになりたいと思いました。
彼女にとって、
今日は一生の中で一番
お父様との想い出を回顧できる
大切で貴重な日。
さらに洗練された笑顔に
会えるのを心待ちにしています。
お父様のご冥福を
心よりお祈り申し上げます。