BLOG

ブログ

2016 - 04 - 12

思考と行動の不一致

思考と行動の不一致はあらゆる場面で生じています。あなたの一番大切な「目的」は何ですか? その目的達成のために「最善」を尽くせていますか?

 

ヒトって、

使命感やら義務感を感じる人ほど

その遂行のために無理をして

本来の目的を達成するどころか、

逆の結果を招いてしまうことが

驚くほど・・・よくあります。

 

 

 

最近、こんなことがありました。

 

 


 

 

私の母は、

狭心症及び心筋梗塞の発作が

起こりやすいので

「ニトロ」という薬を

常時持ち歩いています。

 

そんな母の一番の願いは

「家族が幸せであること」です。

そして、

そのために周りに

迷惑をかけないようにしたいと

考えているそうです。

 

 

 

さて、そんなある日。

妹から電話をもらいました。

 

 

 

「お母さんの顔が土色になってる!!」

 

 

 

妹は仕事があるので、

日中家に母を一人にしておくのが

気がかりなようでした。

 

電話越しの妹の声は、

いつもと違う声色でした。

 

実際に母の姿を見ていない私は

とても不安になりました。

 

いつ心臓の発作が出るか、

心配でたまりませんでした。

なので、

福岡にいた私はすぐに

実家の佐世保へ帰りました。

 

そしてその日は、

飼い犬であるチビくんのお散歩や、

夕飯の準備など

普段母がしていることを

すべて私がしました。

 

 

翌日、

母はやはりまだ調子が

悪そうだったので、

ゆっくり休むように伝えました。

 

チビくんの散歩も

一日しないぐらいだったら

全然問題ないから。

 

と言い残して、

仕事があったため

福岡へ戻りました。

 

 

 

 

その日の夕方です。

 

 

 

あれほどお散歩に行かなくても良いと

言っておいたにも関わらず、

母はチビくんのお散歩に

行っていたのです。

 

 

 

そこで、

事件は起こりました。

 

 

 

ただでさえ、本調子でなないのに

やんちゃな盛りの

チビくんのお散歩です。

 

母が体勢を崩した時に

チビに引っ張られて、

転んでしまい…

肩を脱臼してしまいました。

 

 

 

道端で動けずに

うずくまっていた母を、

近所の人が見つけてくれました。

 

お散歩仲間の人が通りがかって、

さらに近所の人を呼んでくれて

車を手配してくれました。

 

その近所の人は、

急いで車で

病院まで連れて行ってくれました。

 

治療費を立て替えてくれました。

 

病院で心電図やレントゲンを撮って、

ひざを骨折していることがわかりました。

 

 

病院を変えなければならなくなりました。

 

母を病院に連れていってくれた

その近所の人が、

また違う病院まで

連れて行ってくれました。

 

 

入院することになりました。

 

 

妹は仕事を早退して、

病院に駆けつけました。

 

そして、

翌日も仕事の休みを取りました。

 

 

 


 

 

 

さて、

最初の話に戻りますが、

私の母が願っていたことは

何だったでしょうか?

 

 

 

 

母の一番の願いは

「家族が幸せであること」です。

そして、

周りに迷惑をかけないようにすること

と言っていました。

 

 

母が周りに心配をかけまいと、

迷惑をかけまいとして

無理をした結果が・・・

 

家族の心配を生み、

多くの人の手を

貸してもらうことになり、

多くの人の時間を

いただくことになりました。

 

 

 

母の行動は、

母が願うところとは

全くの正反対の状況

を引き起こしてしまったのです。

 

 

もちろん、私も妹も

母のために動くことを

厭う理由がありません。

むしろ、

母が困っているときに

支えられることをうれしく感じています。

 

 

しかしながら、

これは明らかに

「思考と行動の不一致」です。

 

 

もし母が、心の奥底では

「淋しいからみんなに構ってほしい」

と願っていたのであれば、

その目的は達成されているので・・・

それはそれで良いんです。

 

 

そのことが、

良いとか悪いとかではなくて、

そういう正反対のことが起こったという

「事実」を認識してほしいのです。

 

 

 

 

bc792bba08ecebdb317a0da595ff484b_s

 

 

私たちはいつも

「自分の思考」を起点に

行動します。

 

 

でも、

無理をしようとしている時にこそ、

「本来の目的」を

見つめなおしてほしいのです。

 

 

その本来の目的を達成するためには

自分はどんな行動をすれば良いのか?

 

 

 

「家族のために働いている」と言いながら、

家族との時間がなかったり。

 

「あの人に好かれたい」と思っていながら、

束縛したり嫉妬したり。

 

 

本来の目的とは

全く逆の成果しか生じない言動を

してしまうことが多々あるのです。

 

 

それが、

良いとか悪いとかではなくて。

 

 

私たちは、

怒ったり笑ったり、

哀しんだり喜んだり。

なにかと忙しい生き物です。

 

だからこそ、

自分が大切にしている「本来の目的」を

見失わないようにしてほしいのです。

 

 

その目的を。

あなたの考えを。

大切に尊重してほしいと感じます。

 

 

その「本来の目的」を

意識していれば、

おのずと今の自分がとるべき

最善の方法が見えてくる・・・

 

 

そんな気がするのです♪