2017 - 04 - 23
廃校から生まれた「お酢」!そこにはいろんな想いが込められていました。兵庫県養父市にある『但馬醸造所』。圧巻の廃校活用をしていらっしゃいましたよ~!
前回に引き続き、兵庫県養父市の廃校利用の視察レポートです。
養父市の背景はすでにお伝えしました。
今回は、そんな国家戦略特区である養父市ならではの廃校活用事例をご紹介していきます♪
◆廃校から生まれる「お酢」?!?!
学校の教室や体育館を最大限に活用してあった『但馬醸造所』。
今回はこの『但馬醸造所』をご紹介します。
施設のいろんなところで見え隠れしていた「ココロ」。
それらを中心に見ていくことにします♪
まず、校門。
『但馬醸造所』の看板がありますね~。
違和感がありません。
この校門との一体感があるデザインや色使いは、さすがです!!
そして、玄関。
おそらく廃校前は「大屋町立西谷小学校」だったのでしょう。
この小学校が母校である人にとって、名前が残っていることは・・・
心への響き方も大きく違う気がします。
そこに、この工場長の地元への「ココロ」を感じます。
入口に昔ながらの「甕(かめ)壺」があるのも趣深いですね。
「醸造所」なので、ここで造られているのは「醸造酢」です。
そして、玄関を入ると・・・
どーーーんと並ぶ商品たち。
ここの廃校を使って、こんなにもたくさんの商品が作られています。
「醸造所」なので、作られているのは「醸造酢」です。
その過程はのちほど見るとして、この商品の梱包資材にも隠されているんです「ココロ」が!
ここで造られる商品の包装紙は、通常使われている「パルプ紙」ではなく「ストーンペーパー」とのこと。
ストーンペーパーとは、木製パルプを使用せずに、石(石灰石)を主原料とした紙のこと。
木を使用していないので、森林資源・水資源保護、CO2地球温暖化対策に貢献しているそうです。
ずんずん進んで、教室を見ていきましょう。
こちらは、もと「理科室」。
いろんな酢を造るための研究が行われている場所です。
理科室が「研究所」として生まれ変わったわけです。
他にも・・・
もと「校長室」が、応接室へ。
もと「職員室」が、事務室へ。
もと「廊下」が、展示場へ。
ちなみに。
ひときわ目を惹く字を書かれていらっしゃったのが「前田華汀(かてい)」さん。
商品の字を書いていらっしゃったりするプロの書家さんです。
そりゃ目を惹くわけです。笑
(そして、めちゃくちゃ美人さん!!)
さぁ!いざ本命の「体育館」へ!!!!!
オレンジ色の扉のその向こうには・・・
ドカーーーンとそびえ立つ
酢の「貯蔵タンク」!!!!!
いやはや、圧巻ですw
体育館に貯蔵タンク・・・
なかなか無い光景です。
ここは本当に「体育館」なのか?!
と感じるぐらいの設備ですが・・・
天井を見上げると、そこには懐かしい体育館独特の面影が・・・!
それにしても、大きい!!!!
体育館って、こんなに小さかったっけ??
と感じるほど。
でも、やっぱり「体育館」なんですよね~。
ほら。
ほらほら。
さらに、すごいのはこの貯蔵タンクだけじゃありませんでした!
体育館の舞台裏に・・・
さらに凄まじい秘密兵器が!!!!
それが、これ。
はい。
発酵中ですw
何が凄まじいかって・・・
「におい」が凄まじいwwwww
案内をしてくださった工場長は「え?何かありましたか?」という、とても涼しげな表情をされていらっしゃいましたけど。笑
ここで補足説明をしておきますと・・・
酢の発酵には、大きく2つの製造法があると言われています。
1つは、静置発酵法と呼ばれるもの。
もう1つは、連続法(通気法)と呼ばれるもの。
なんとな~くイメージ湧きますか?
自然にまかせて発酵させる方法と、
機械を使って発酵させる方法。
そんなイメージで良いかと思います。
なので、醸造期間に大きな差があります。
自然にまかせて発酵させる方が、長い時間を要するのは・・・
お察しの通りです。
ここでは、その「静置発酵法」でお酢を造っているわけですね。
製造過程の順番から言うと、
①ここで静置発酵されたものが
②緑の貯蔵タンクでさらに長期熟成される
という流れです。
そうして、玄関前に並んでいたお酢たちがこの世に誕生するわけです!
さて、みなさんいかがだったでしょうか。
地元の方や卒業した方への「ココロ」づかい。
製品製造の「ココロ」づかい。
環境への「ココロ」づかい。
見える設備、見えない想い。
そんな「学校」にまつわることを・・・
最大限に活かしている素晴らしい事例だと感じました。
そして、ね。
ここのお酢がまた美味しかったんだ~♡
こんな想いがあふれているお酢。
ぜひ一度ご賞味あれ♪
廃校視察レポートはまだまだ続きます★
次回はまた別の活用事例をお伝えしますね♪
ではでは^^